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Rhynchosia volubilis タンキリマメ

Rhynchosia volubilis
タンキリマメ

個体数がそんなに多くない蔓.
葉に毛が多く,黄色の腺点が散在するのが特徴. 萼片にも毛が多い.

国産の Rhynchosia は3種類しかいない.
R. acuminatifolia(オオバタンキリマメ)は頂小葉先端が尾状にながれ,萼片に毛が少ない.

30. Sep. 2014 静岡県

Trifolium pratense ムラサキツメクサ

Trifolium pratense
ムラサキツメクサ

ユーラシア大陸全域に分布する超オーソドックスな種類.

花序直下に葉があること,全草毛が多いことなどを特徴とする.

4. May 2013 兵庫県

Apios fortunei ホドイモ

Apios fortunei
ホドイモ

温帯のマメにしては珍しく,ねじれ系の花を咲かせる.
花冠の紫色の部分が翼弁にあたる.

個体数は少なくないのだが,着花率が低いのか花を見る機会はあまりない.

調子がいい時は小葉が5枚.
他の国産マメ科蔓植物の中で,この複葉パターンをもつやつはシイノキカズラぐらいしかいないので,一見して同定できる.

属名 Apios は ”梨” を意味し,塊根の形状に由来する.
北アメリカおよび東アジアに数種が知られるのみで,日本にはこの1種が分布している.
分布してくれていることに感謝.

31. Jul. 2017 茨城県

Kummerowia striata ヤハズソウ

Kummerowia striata
ヤハズソウ

路傍で普通にみられる可愛いマメ.
初めて見た時はこんなに美しいマメがあるのか,と感動したものだ.

アジア原産で,北アメリカに帰化.

29. Aug. 2011 軽井沢

Amphicarpaea bracteata ssp. edgeworthii ヤブマメ

Amphicarpaea bracteata ssp. edgeworthii
ヤブマメ

山野で普通にみられる基本的なマメだが,属としては珍品.
白と紫のツートンカラーの花冠が美しい.
マメのくせに地中に閉鎖花をつける.

基準種は北アメリカに分布.

28. Aug. 2011 軽井沢

Pueraria lobata クズ

Pueraria lobata
クズ

お宅のアレチウリさんもこちらでよろしくやっておりますよ.
お互い様ですね.

23. Aug. 2012 那須

Vicia hirsuta スズメノエンドウ

Vicia hirsuta 
スズメノエンドウ

ユーラシア大陸の温帯域に広く分布し,アメリカにも帰化している普通種.

カラスノエンドウと並んで非常に身近なマメ科雑草.

21. Apr. 2012 つくば

Cytisus scoparius エニシダ

Cytisus scoparius
エニシダ

ヨーロッパ地中海原産で,各地に帰化している低木.
葉が小さく,いかにも乾燥,酸性土壌条件に強そうな見た目.

イングランド王国プランタジネット朝というのが世界史に登場するが,このプランタジネットはエニシダのことらしい.
古くからヨーロッパで親しまれていた植物であるということなんですかね.

2. May 2014 石川県

Vigna marina ハマアズキ

Vigna marina
ハマアズキ

熱帯域の砂浜に生育.
竜骨が捩れず,葉や果実は無毛.

花がないと Canavalia と特別が付き辛くて困る.
花に頼りっきりになってしまうマメの同定であるが,何とかこの状況を打開したいところではある.

31.Jul.2015 西表島

Vigna minima var. minor or Vigna riukiuensis ヒナアズキ

Vigna minima var. minor or Vigna riukiuensis
ヒナアズキ

芝地に生育しており,竜骨のねじれがかわいい.

Flora of China では V. minimaV. riukiuensis は別種になっているが,Y-listでは同種扱いだし,どちらの学名も日本の図鑑で使われている. あれぇ~,こういうのが一番困るんだよな….
Flora of China の検索表を参考にすると,托葉が披針形で花数が3~4個だと minima ということらしいので,一応….

↑31.Jul.2015 西表島
↓9.Sep.2014 石垣島

Desmanthus illinoensis ハイクサネム

Desmanthus illinoensis
ハイクサネム

沖縄本島に多いが,奄美や西表でも見た.
名前の通りアメリカ原産の帰化種で,プレーリーに生育しているらしい.

同じ帰化種の D. virgatus に外見上瓜二つだが,果実の形が違う. それにしても構造の良く分からない変な果実だ.
托葉は線形,茎には毛がある.

完熟した果実をつけた植物体は落葉している. 短期間で開花結実する短命な植物であるということなのだろうか,乾燥した草原に生育する種らしいといえばらしい.


←5.Aug.2015 西表島
↓8. Sep. 2017 奄美

Derris trifoliata シイノキカズラ

Derris trifoliata
シイノキカズラ

ナンテンカズラと共にバックマングローブでマントを形成するマメだが,こちらはトゲがないのでそんなに凶悪ではない.
花も果実も見る機会がそんなに多くない気がする.

種小名は trifoliata だが小葉は通常5~7枚.
和名は葉がスダジイに似ているから,だが全然似ていない.

学名も和名も的外れ.

4.Sep.2015 西表島

Uraria crinita フジボグサ

Uraria crinita
フジボグサ

東南アジアの熱帯域に分布し,乾燥した草地や林縁などのギャップに生育する.

温帯出身者からすると信じられない見た目をした植物であるが,我が国,西表島の路傍ではふつうに見られる.
それにしてもすごい見た目だ.

(Useful Tropical Plants)
2.Sep.2015  西表島

Trifolium aureum テマリツメクサ

Trifolium aureum
テマリツメクサ

クスダマに似ているが,頂小葉に小葉柄がないのが違い.
aureum とは,こじゃれた学名ですね.

雰囲気が違うな~と思って採取したところ,本種だった.
直感というものは当たる時もある.

22.Jul.2015  長野県

Alysicarpus vaginalis マルバダケハギ

Alysicarpus vaginalis
マルバダケハギ

汎世界の熱帯域に広域分布し,日本でも琉球列島の芝地にごくふつうに生育している単葉のマメ.

初めて出会ったときは,こんなに素晴らしい植物が沖縄にはいるのか…と感服したものだ.

1.Aug.2015  西表島

Vigna luteola ナガバハマササゲ

Vigna luteola
ナガバハマササゲ

旧熱帯区に分布し,湿性の草地などに生育する.
日本では琉球列島に分布があるが,あまり個体数は多くない.

他の Vigna に比べて著しく長い花柄が最大の特徴. また小葉は他種よりも細長い.

9.Sep.2015  西表島
22.Feb.2015 西表島

Uraria lagopodioides オオバフジボグサ

Uraria lagopodioides
オオバフジボグサ

旧熱帯区と太平洋の各島嶼に見られる種だが,日本では八重山だけに分布し,個体数も少ない珍しい種類である.

石垣島のサトウキビ畑で奇跡的に見ることができた.
情報なき植物探しは時間と資金を浪費していくが,珍しい植物とエンカウントした時の喜びはひとしおである.

何に似ているかは分からない. まさか Lagopo (ライチョウ)ではないよな…

18.Sep.2015 石垣島

Galactia tashiroi ハギカズラ

Galactia tashiroi
ハギカズラ

意外なことに琉球と台湾にしか分布していない匍匐性のマメ.
琉球では海岸石灰岩上に生育しているが,台湾では森林のギャップに生える(⁉)らしい. ホントか?

写真の個体は葉表面に軟毛が生えるヨナグニハギカズラ (f. yaeyamensis) と呼ばれる品種にあたる.

(Flora of China)
19.Sep.2015  石垣島

Dendrolobium umbellatum ナハキハギ

Dendrolobium umbellatum
ナハキハギ

東南アジアの海岸林に生育する低木であり,南西諸島が分布北限となる.

図鑑やインターネットの写真を眺めるしかできなかった頃は,なんでこんなやつが珍しいんだ…と思っていたのだが,必死に探し回り,そして初めて実物を見てびっくり,珍しいのも納得の見た目だった.
葉はカリカリした手触り. 花序は葉腋から出て散形. 花序枝はかなり太く,花柄痕がハッキリと残る. 果実は扁平で,思ったより大きかった.

(Flora of China)
7.Sep.2015  西表島

Desmodium heterocarpon シバハギ

Desmodium heterocarpon
シバハギ

本州から南西諸島まで分布はあるものの,比較的珍しい種類. 草原をハビタットとする.

八重山で見たものは地を這い,花序だけが立ち上がるという,内地産のものとは生育形態が異なっているという印象.

7.Sep.2015  西表島